ふるさと文学散歩のご報告
朝晩はぐっと冷え込む季節になって参りました。
皆さま連休はいかがお過ごしでしたでしょうか。
当会では、先般お知らせさせていただきました文学散歩を実施し、
無事に終了致しました。
連休中にもかかわらず、二十数名の方にご参加いただき、好天も相まって
作品の言葉とともに、秋の風景を楽しみながらのひとときを過ごしました。
ご協力くださいました方々に厚く御礼申し上げますとともに、
以下ご報告致します。
最初に、原民喜の甥・原時彦さんより民喜被災地である生家付近の説明を。
京橋通り(西国街道)を通って、先ずは旧町名(上柳町・下柳町)
関する不思議な伝説が残る、広教寺へ。
薬師堂の中には、町に蔓延した疫病を平癒し、町名を命名した南柳上人の
縁起が綴られた書き物が。(民喜作品には旧町名が多く出てきます。)
民喜の戦前の作品などに描かれている、明神さん(橋本町厳島神社・市杵嶋神社)の
前で、作品朗読や説明を。戦前の作品に触れていると、原爆の悲惨さが一層痛切
に伝わってくるようです。
京橋川辺を経由し、カフェでお茶を飲みながらホッと一息。
この地で過ごした幼年期をl回想して書かれた「三歳の記憶」(「在りし日の歌」収録)
などの中原中也の作品も味わったり、お話を聞いたり。
会員のウルシュラ・スティチェックさんもショートスピーチを。
民喜ゆかりの被爆柳前で案内文を読み、説明を聞く皆さん。
写真は昭和40年代の対岸の様子です。
辺りには、日本最大の雁木群が残っており、2007年土木学会の
「推奨土木遺産」に選定されています。
中原中也が幼年期を過ごした地を経由して栄橋まで行き、お開きです。
「初めてでしたが、とても有意義でした!」「今度はいつですか?」
など、嬉しい感想もいただきました。気候の良い時期に続編を開催致します。
知らせを楽しみにお待ちください。
また、去る11月3日には北海道立文学館で発見された民喜の新資料に関する記事が
会世話人らもコピー内覧させていただきましたが、どれも大変価値ある貴重なものでした。
北海道では公開が予定されており、広島でもこれを応援する関連企画を検討しています。
民喜と長光太が深い友情で結ばれていたように、広島と北海道も強い絆で結ばれている
のを感じます。
詳細決定しましたら、またお知らせ致します。
中国新聞に生誕祭の告知記事が出ました。
こちらにもお気軽にご参加ください。(予約不要・参加費無料)
#原民喜 #夏の花#広島#平和#朗読 #幼年画