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広島花幻忌の会(原民喜文学の研究・継承)

当会は、原民喜の文学を愛する人々の集いです。会からのお知らせを随時更新します。

2020年 原民喜 花幻忌(命日)の集いご案内

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 2020年 原民喜 花幻忌の集いご案内

         ー  被爆75年  「あの日を私は忘れない」 ー

 暦の上では春とはいえ、まだまだ不安定な気候が続いています。

被爆75年目を迎え、戦争を知る方々の高齢化も益々進んでおり

ますが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか。

  さて、今年も3月13日、原民喜の命日が近づいて参りました。

会ではこれに併せ、3月15日(日)、恒例の花幻忌(命日)の集いを

開催いたします。

  今回作品朗読をして下さるのは、平和に関する通訳活動をする

団体、Link Hiroshima の皆さんです。昨年、広島花幻忌の会の

レクチャーを受けて民喜作品に関する造詣を深め、この度は日英

両言語による作品朗読にチャレンジされます。

  朗読の後は、原爆投下翌日に広島市入りし、原爆による惨状を

目の当たりにした河野きよみさんから、貴重な被爆体験をお聞き

します。河野さんは2003年、自らの目にした惨状や被爆体験描い

た絵本「あの日を私は忘れない」を出版。当日は、スクリーンに

絵本を映写しながら体験を語ってくださいます。また、当会顧問

原民喜の甥の原時彦さんには、母・原良子さんの証言を語って

頂きます。小説『夏の花』に描かれた場面を、登場人物として描

かれた良子さんの視点から捉えた、大変貴重な記録です。

  皆さまどうぞお誘い合わせの上、是非お越し下さいますよう、

ご案内申し上げます。

                                                                (参加無料、予約不要) 

日時      3月15日(日) 午後1時半~4時頃

ところ    広島市中区西白島町24-36

             中央公民館3F 大集会室1

                       (電話 082-221-5943)

【 プログラム 】

献花 黙祷 開会の挨拶


②  作品朗読  平和通訳サークルLink Hiroshima の皆さん  

        ( 若干の飛び入り朗読も歓迎します。

                お気軽にご参加ください。)

③ 絵本作家・語り部     河野きよみさんのお話

「あの日を私は忘れない」

                                    《  休憩   》

④  『夏の花』に描かれたあの日      

        (原良子さんの証言   伝承・原時彦さん)     

⑤  事務局からお知らせ  閉会の言葉                  

                                                      (終了予定16時頃)

 

【 Link Hiroshima さんの自己紹介 】

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 はじめまして。私たちのグループ「Link Hiroshima」

(リンクヒロシマ)は、海外 から平和記念公園を訪れる

外国人来訪者に向けて、英語で慰霊碑、原爆、広島につい

ての説明ができるよう毎週集まって勉強しています。

定期的に被爆者の方や専門の先生など、各分野 のトピック

に詳しい方をお招きして勉強会を開き知識を深めるよう

努めています。「花幻忌の会」様とはこの勉強会を通じて

ご縁をいただきました。皆様どうぞよろしくお願い致し

ます。


  ※ 写真は会のレクチャーを受け、民喜文学を学ぶ皆さん

 

【  河野きよみさんプロフィール  】

 1931年、広島市安佐北区生まれ。1946年8月7日、女学校2

年生の時、入市被爆。その記憶を「原爆の絵」に描き、絵本

「私は忘れない」を出版。

2003年頃から若い人たちに向けて様々な場で被爆証言活動を継続。

米国ミズーリ州ワシントン州オレゴン州ニューメキシコ州

での大学、高校、中学での証言も行う。

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 河野さんは広島県向原の出身。原爆投下の翌日(8月6日)、当時

広島市におられた2人のお姉さんを探すため、お母さんと2人で

市内に入りました。

「あの日に目にした、悲惨で恐ろしい光景は決して忘れられ

ません」。

河野さんは、二度とあってはならない悲しい出来事を伝えるため

絵本を著し、長年に渡って若い方々に戦争の悲惨さと平和の尊さ

を伝える活動を続けています。当日は絵本をスライド映写し、

体験をお話し頂きます。

 

《 2020年1~3月  原民喜関連の催しや出版物・ニュースなど》

   【 三田文学 2020年冬号発売  】

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            長光太は長生きしてくれ   ー「遺書」に見る民喜の祈りー 

昨年秋に北海道立文学館で発見された、原民喜の遺書。広島で中学

在学時代から親交を育み、生涯の友となった長光太(本名 末田信夫)

に宛てたものです。(その他、書簡数通も同時発見。)

  今年 1月に発行された「三田文学」冬季号には、発見に至る経緯

や考察が、発見者で同館理事長の平原一良氏による品格ある文章

によって 綴られています。

 「これが君におくる最後の手紙です…(中略)…為しとげなかった

文学の仕事や数々の心の傷手が僕にとつて残念だらうか…(中略)

では、お元気で…。長光太は長生きしてくれ。」(遺書抜粋)

 広島での少年時代から生涯の友情を培った2人の軌跡に触れつつ、

時空を超えて祈りにも似た言葉に触れた感動が、民喜と長への愛

に溢れる躍動的な筆致で描かれています。ただ今全国の書店などで

発売中です。

【  北海道立文学館にて 民喜資料展示中 (12/20~3/22)  】

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 北海道立文学館では、上記資料他、長光太と民喜に関連した資料の展示も始まっています。 

展示文には長と民喜がどのような経緯で親交を深めていったのかも解説されており、2人の友情によって育まれた文学への、文学館の熱意を受け取ることができます。北海道に行かれる際には、是非お立ち寄りを。

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【 2020年度 センター試験問題に原民喜作品】                                                   

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 今年で最後となった、大学入試センター試験

その国語問題に、原民喜が1948年(昭和23)に『明日』11月号に発表

した短編小説「翳」の抜粋が出題されました。

  魚屋で働く青年ら市井の人々の日常に、戦争の翳がじわじわと静か

に覆い被さり、死の翳のように浸食してゆく様子が描かれる短編小説。

作者は多くを語らずとも、戦争の悲しさや虚しさに胸を締め付け

られる…そんな読後感を抱かせる、民喜らしい作品です。

全文は講談社文芸文庫原民喜戦後全小説」で読むことができます。

民喜作品に多くの若者たちが触れ、また考えてくれたことに大きな

意義があるでしょう。

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【 広島花幻忌の会へのお便り】

  2000年から始まった、ささやかな会の活動も既に20年が経ちま

した。会発足以降、様々な方々が会の催しに参加してくださり、

会員非会員を問わず、多くの方々と心温まる交流を育んでこられた

ことに、世話人一同感謝の気持ちで一杯です。催し終了後には、

参加者の方から感想やお便りを頂くことも多々あり、大変嬉しく

存じております。今回は、そんな声の一部をご紹介させて頂き

ます。

広島女学院高校3年 中原奏さんより

  ※2017年8/15朗読会で朗読をする奏さん。

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【  私は小中高生時代、何度も花幻忌の会の作品朗読に参加さ

せて頂き、朗読によって自分の表現で大勢の人に平和を訴え

られる楽しさを知りました。

  詩の朗読をする時には言葉の意味や背景などを想像し、

抑揚や速さを変えながらどうすれば平和への思いが伝わるだろう

かと考えながら朗読しました。そうすること で平和とは何だろう

か、自分に何ができるだろうかと考えるようになりました。

 小さな一歩かもしれませんが、自ら平和のために行動すると

いうのは、とても気持ちのよいものだと実感しました。

  また韓国の学生との交流は、自らの平和観を考えなおすきっかけ

となりました。自分の持っている価値観を問い直し、新しいものを

柔軟に受け入れていくことも平和への第一歩だと分かりました。

大学生 になっても花幻忌の会での学びを生かしていきたいです。】 

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※中学生の頃の奏さん(右端)。

2015年被爆70年24時間チャリティーコンサートに

広島花幻忌の会 青年部として出演。

朗読を3ヶ国語で翻訳するウルシュラさん、

シター奏者白井朝香さんも一緒です。

  左の2人の小学生たちも、今では何と中高生。

実は…このブログは、この子たちが開設して管理を一手

に担ってくれているのです!

頼もしい次世代たちが、どんどん成長してきています💕

 

※下の写真は、2018年フィールドワーク&学習会 。

韓国の留学生たちと民喜について学びました。

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 奏さんは、中高時代6年を通じて平和に関する様々な活動

を続け、この度大阪大学人間科学部推薦入試に合格。

大学でも平和を築くための勉強を続けていくそうです。

このように若い人が育ってきてくれたこと、大変嬉しく感

無量です。

感想本当にありがとう!これからに期待しています!!                                                                      

                                         

★ 秋の文学散歩に参加された、Y・Sさん(80代 女性)より

 【 先日は秋の麗らかな日差しの中、文学散歩に参加させて頂き、

大変有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうござい

ました。

  私は古い会員で、前々から歩いてみたいと思ってはおりまし

たが、長距離に自信がなく、今回分割コースのお知らせを

見て、初めて参加致しました。

 西区横川方面で被爆した私があの日目にしたのは、一面が焼け

野原で横川から宇品方面まで見渡せるヒロシマ。原さんのお話

を聞きながら、数十年ぶりにその光景がありありと思い出され、

それらが原さんのお話と重なり、色々な古い記憶が蘇って参り

ました。…中略…

   若い方の姿も見られ、原民喜さんの言葉を共に味わえたことも

嬉しいことでした。カフェタイムには参加者相互の語らいも

でき、大変良かったと思います。松本清張中原中也、古くから

伝わる伝説など、地域文学を網羅した「文学散歩のしおり」も大変

興味深く、読み応えがありました。これからも民喜さんの言葉に

自らの体験を重ねつつ、平和を祈り続けたい、との思いを新た

にしたことです。】

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※2019年秋の文学散歩の様子

 

 嬉しいお便り、ありがとうございます。

 秋の文学散歩は大変好評で、当日参加できなかった方や、参加者

の方の口コミを聞いた方からアンコールリクエストを多数頂き、

4月5日(日)の午後、再度同じコース(民喜被爆地~京橋川沿い)での

催行を決定しております。

 また、5月には続編コース(幟町小学校内のぼり平和資料室

縮景園)を企画しており、近藤芳美旧宅跡や阿川弘之らの

作品なども併せて楽しめるよう企画中です。

 詳細は改めてブログなどでお知らせさせて頂きます!

  今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。(事務局)


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 上は広島FM放送 ウィメンズ

ハーモニーネット版より。(2019,12,13放送)

 

※会の活動は会員の方々の会費によって賄っております。

年会費は2000円です。どなたでも入会可能、会員には

年3回の会報やお知らせの郵送、既刊の会誌、単行本の進呈など

特典があります。新規会員も募集中です。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

ご不明な点は事務局長津までお問い合わせください。

広島花幻忌の会

代表    友光民子(原民喜遺族)  

顧問 原時彦(原民喜遺族・著作権継承者)

    事務局長 長津功三良  📞 090-9065-5345

メールアドレス hananomaboroshi@yahoo.co.jp

 

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#夏の花